2023/08/30
矯正治療後の「後戻り(あともどり)」はどうして起きる? 続き
患者さんは、1.6歳のH君です。
今日のお母さんの悩みは、H君の下の前歯の歯石が取れない、なかなか磨かせてくれない、とのことです。
まず、ほっぺから、お口周りのスキンシップ、年齢プラス2秒ですから、3秒間触れて離します。
焦らず、繰り返して見ましょう。
歯石のように見えたのは、厚く残ったプラークでした。簡単な、器具で取り除けました。
お母さんは、仕上げ磨きをしっかりしたい熱心です。嫌がる場合は、焦らずに指や綿棒、ガーゼで唇、
頬の内側、舌を優しく刺激することから始めましょう。
初めて持たせる歯ブラシは転倒事故防止の柔らかい ライオンのEX安全ハンドルがお勧めです。
もちろん、パパかママの仕上げ磨きはマストですよね。
妊婦健診で来院される患者様には、マイナス1歳からの虫歯予防を提案します。生まれる前から、家族のお
口の虫歯菌を減らし、赤ちゃんに、感染させるのをできるだけ、遅くさせましょう。これが、マイナス1
歳からの虫歯予防です。
赤ちゃんは、生まれた時はむしば菌には感染していません。一番みじかな家族からむし歯菌は感染しま
す。子育てをするお母さんや、お父さんが、お口にむし歯菌いっぱいだと、早くから赤ちゃんに感染しま
す。将来、むし歯の苦労を少しでも少なくしてあげたいですね。そのためには、菌の感染をできるだけ
遅くすることが大切です。子育て真っ最中のお母さんは超多忙です。お口の健康のために、良いとわかっ
実行できないことは一杯あります。知識があっても、お箸やスプーンの共有をしてしまうのが現実です。
虫歯の元、お砂糖の制限も実際は中々できないのが現実です。そこで、虫歯予防の方法の一つとして、
キシリトール100%のガムやミントををお勧めします。岡山大学の仲井雪絵先生の妊婦さんを対象とした
研究により、妊娠中よりキシリトール100%のガムを摂取していたお母さんのお口には虫歯菌が住み着
きにくくなる事がわかりました。むし歯になりにくいお口に育てることは、子供にとって何よりの贈り物
ですね。
桑田歯科では、妊婦さんだけではなく、細菌検査を実施し、リスクの高い患者様に、キシリトールガム
100%をお勧めしています。
虫歯予防に、セルフケアと歯科医院でのプロケア、さらに、キシリトールガムを上手に、使いましょう。