2023/08/30
矯正治療後の「後戻り(あともどり)」はどうして起きる? 続き
こんにちは、池田市、石橋駅徒歩5分の桑田歯科です。
矯正治療をしたのに気がつくと「歯並びがまた悪くなってる!?」
目次
・そもそも「後戻り(あともどり)」って何?
・「後戻り(あともどり)」の原因ってどんな事がある?
・実は「歯並び」って一生変化し続けています。
・「後戻り(あともどり)」を起こさない様にするにはどうしたら良い?
「後戻り(あともどり)」とは、矯正治療で歯並びを綺麗に整えた後に、何らかの原因で歯並びが元の状態に戻ってしまう事を言います。
矯正治療を受ける患者様を治療開始時期で「小児期」と「成人期」の二つに分ける事ができます。
「小児期」から開始される方は、ほとんどが親御様のご希望でお子様の歯並びを心配して、小児期から矯正治療を開始される方が多いです。
「成人期」から開始される方はご自身の意思で開始される方が多く、「見た目の改善」が矯正治療を受ける動機になっている事が多いです。
開始時期や動機が異なれど、両者に共通して言えることは、矯正治療を開始した時のご自身の「歯並び」は
「自然な状態」であるという事です。
この「自然な状態」とはどういう事かというと、、、
そもそも、「歯並び」というのは「歯」単体で決まっているのではなく、骨格的な特徴、筋肉の特徴、舌の癖、顎の幅、歯の大きさ、など色々なバランスが組み合わさって決まっています。
その絶妙なバランスの上で出来たのが、今の「歯並び」なのです。
つまり、「歯並び」が良かろうが悪かろうが、その状態が個人としては「自然な状態」で「バランスが取れた状態」なのです。
この「自然な状態」は年齢が変わってお口の中の環境や全身的な状態が変化していくに従って、一緒に変化していきます。
つまり「歯並び」は大なり小なり、人のライフステージにおいて一生変化し続けているのです。
矯正治療はこの「自然な状態」をある意味、強制的に「不自然な状態」へ変化させているとも考える事ができます。
上記で述べたように矯正治療は「自然な状態」をある意味、「不自然な状態」へ変化させているので、
人間の体は元の「自然な状態」へ戻ろうとする事で「後戻り(あともどり)」が起きてしまうと考えられます。
では、そもそも矯正治療なんてしない方がいいの?と思ってしまう方が多いと思いますが、そんな事はありません。
一番重要なのは、「何故その歯並びの状態になったのか?」を考えて矯正治療をする事が大切だと思います。
具体的に例を挙げるとすると、、、、
開口(オープンバイト)という不正咬合の状態があります。
この不正咬合になる原因は諸説ありますが、多くは「舌へき(舌の癖)」が関係していると言われています。
この「舌へき(舌の癖)」を改善しない事には、いくら矯正治療をして開口(オープンバイト)を歯並び的に改善したとしても、後に「後戻り(あともどり)」が起きてしまう事が想像できると思います。
しかし、「舌へき(舌の癖)」は成人になってから改善するのは、かなり難しいと言われています。
なので、開口(オープンバイト)を矯正治療で改善した患者様には、その事を十分に理解して頂き矯正後の「保定装置」をしっかりと使用して頂くという事が「後戻り(あともどり)」を起こさない様にするポイントとなります。
「矯正治療後の「後戻り(あともどり)」はどうして起きる? 続き」に続きます。