2023/08/30
矯正治療後の「後戻り(あともどり)」はどうして起きる? 続き
マウスピース矯正とワイヤー矯正でどっちが良くて、どっちが悪いとかはありません。
シンプルにワイヤー矯正は昔からゴールドスタンダードとして確立された、
オーソドックスな矯正治療です。
対して、マウスピース矯正は技術の進歩によって、
新しく誕生した矯正の方法と考えたら良いと思います。
ガソリン車と電気自動車の違いの様なもので、どちらにも短所と長所があります。
当院はマウスピース矯正のみ行っておりますので、そちらをメインにお話を進めていきます。
透明のマウスピースで矯正を進めていくので、パッと見ただけでは装着しているのがほとんど分かりません。なので、周りに矯正をしていることが気付かれ難いです。
しかし、症例によってはワイヤーを併用したり、上下の顎にゴムを引っ掛けて使用する場合があります。それらは口を開けると目立つので、100%見た目で分からないと言うことはないです。
ワイヤー矯正だと、取り外して食事が出来無いので、食後はワイヤーや装置の周りに食渣(食べ物のカス)がとても溜まります。それを磨くのがとても大変です。なのでワイヤー矯正中は虫歯のリスクが高くなります。特に外食などの場合すぐに、歯磨きが出来ない場面が多いので自然と溜まり難い食べ物を選びがちです。つまり、食べたい物が食べれない場合がある。
それに対して、マウスピース矯正は取り外せるので、食事が食べやすいというメリットがあります。更に、食後の歯磨きも複雑なワイヤーの矯正装置がついた状態よりは平常時に近い感覚で歯ブラシやフロスをする事が出来ます。しかし、食後はすぐにマウスピースを装着しなければならないので、食後すぐに歯磨きをしなければいけないのは、少し不便に感じるかもしれません。
ワイヤー矯正は歯に装置を接着させて力をかけるので、患者さん自身で自由に外す事が出来ません。なので半ば「強制的に矯正が進むので」結果が出やすいです。しかし、マウスピース矯正は患者さん自身の判断で外す事が出来てしまうので、だんだん慣れてくると、マンネリ化して装着時間が短くなり、望んだ結果が出ない場合があります。
つまり、マウスピース矯正は矯正期間中は1日22時間毎日使用し続けないと、矯正力が歯に伝わらないので、決して簡単な方法ではありません。ただし、装着感やお手入れのし易さはかなりメリットがあると思います。
矯正治療は持続的な弱い力で、歯を動かすので、必ず痛みを感じます。1日22時間の7日交換で新しいマウスピースをつけていく訳ですが、新しいマウスピースをつけた2、3日は矯正力が特に歯にかかっている時期なので、痛みを感じます。更に舌の先が痛くなったり、頬に口内炎が出来たりなどもあります。しかし、マウピースによって歯に伝わる力は、ワイヤーよりも弱いのでワイヤー矯正と比べると、痛みはマウスピース矯正の方が少ないと思います。
マウスピース矯正を進めていく上で、歯にアタッチメントという突起をつける必要があります。それは、基本的にレジンという歯科でよく使われるプラスチックのような材料です。なので、金属製の装置を付けることが少ない(使用する場合もある)ので金属アレルギーの心配は必要無い場合が多いです。
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