桑田歯科の虫歯治療について
削る量を最小限に抑えた虫歯治療
エナメル質は、再生されることのない組織ですので、虫歯によって溶かされると、元に戻ることはありません。虫歯治療で削った歯質も、再生することはないのです。つまり、歯というのは、侵襲が加われば加わるほど、その寿命も縮まるといえます。それだけに、当院ではできるだけ削らず、患者さまの大切な歯質を最大限残せるよう、努力させていただきます。
虫歯に侵された部分のみを削り、健康な歯質は最大限残せるような切削処置を施します。
同時に、患者さまにも歯質の大切さをご理解いただき、虫歯にならない方法を一緒に考えていけたら幸いです。大切な歯を守る上で最も重要なのは、虫歯にならないことです。
「麻酔」への4つのこだわり
当院では、歯科治療に伴う痛みを和らげることはもちろんのこと、「麻酔処置」そのものの痛みも緩和する取り組みを実施しております。
針の痛みを和らげる「表面麻酔」
歯科治療に伴う痛みというのは、その多くが麻酔処置に由来しています。なぜなら、歯を削っている最中は、局所麻酔薬が効いており、痛みを感じることは基本的にありません。ですから、「歯科治療は痛い」というイメージは、麻酔針を刺す際の「チクッ」とした鋭い痛みが原因となっているのです。
そこで当院では、麻酔針を刺す前に、表面麻酔によって歯肉の感覚を鈍くします。ジェル状の薬剤を歯肉に塗布するだけですので、表面麻酔で痛みを感じることはありません。しばらくすると、歯肉の感覚が鈍り、麻酔針を刺しても鋭い痛みが発生しにくくなるのです。
麻酔液を温めることで痛みや不快感を抑える
麻酔液は、品質を保つために、比較的低い温度で保存されています。そのままの状態で歯肉に注入すると、体温との差が大きく、痛みや不快感を与える原因となります。そこで当院では、投与する前に、麻酔液を体温付近まで温めます。その結果、不要な刺激を与えずに済み、麻酔処置に伴う痛みを軽減することにつながります。
細い針で刺入時の痛みを軽減
当院では、歯科で使用されている注射針の中で、最も細いサイズのものを使っております。注射針の径は、細ければ細いほど、刺入時の痛みが軽減されます。
電動注射器で急激な注入を避ける
麻酔液を急激に注入すると、歯肉の組織に膨張が起こり、強い痛みを感じます。当院では、それを避けるために、電動注射器を導入しております。注入速度が一定になり、スムーズに麻酔液を投与することが可能です。
虫歯の原因
虫歯は、以下に挙げる3つの原因によって発症する病気です。
歯質
歯質が強いと虫歯にかかりにくくなります。エナメル質の厚さ、酸に対する抵抗力、再石灰化のしやすさなど、歯質の強さは人によって異なりますが、フッ化物塗布などによって強化することは可能です。
細菌
虫歯は、ミュータンス菌に代表される虫歯菌に感染することで発症する病気です。歯面で繁殖した虫歯菌が酸を産生し、歯質を溶かしていきます。歯垢や歯石は、虫歯菌の足場となるため、これらを取り除くことが根本的な虫歯予防につながります。
糖分
虫歯菌は、糖分をエサにして繁殖します。その過程で生じるのが歯を溶かす「酸」です。ですから、糖分の摂取を控えることで、虫歯菌の繁殖を抑えることが可能です。
虫歯の進行段階
虫歯の進行は、4つの段階に分けることができます。
C1.エナメル質の虫歯
エナメル質だけが溶かされた虫歯です。痛みなどの自覚症状はありませんが、歯質の表面に穴が開いています。
C2.象牙質の虫歯
エナメル質を越え、象牙質にまで達した虫歯です。すぐ下には、歯の神経が存在しているため、冷たいものや甘いものがしみるようになります。
C3.神経にまで達した虫歯
象牙質を越え、歯の神経にまで達した虫歯です。歯の神経が侵されているため、強い痛みを感じるようになります。冷たいものや甘いものだけでなく、温かいものまでしみるようになるのが特徴です。
C4.歯の根っこまで達した虫歯
虫歯菌が根っこにまで到達すると、歯の神経が死にます。痛みを感じることがなくなり、歯質もほとんど残されていません。虫歯の末期状態といえます。